前編では、PM(プロジェクトマネージャー)として知っておくと訳に立つ成功するプロジェクトチームを作るコツと題して、ポイントを2つ取り上げました。
- PMの右腕となってくれる信頼できる中核メンバーを必ず入れる
- モチベーションの高いチームにするべく、メンバーの集め方を工夫する
一度でもPMを経験したことがある、もしくはプロジェクトに加入して仕事をしたことがある人には、「うんうん」とうなづいていただける内容だったのではないでしょうか?
前編で記載したコツは、社内でのプロジェクトメンバー集めが前提ですが、後編では社外パートナーや、一見さんメンバーとの関わり方を紹介していきます。
コツ3:プロジェクトチームを外部パートナーも含めて結成するときのコツ
プロジェクトというものは基本的には、決められた予算があり、その予算内で進めていくものです。その為、その決められた予算を「人的リソース」だけには割けないという事情や社内へのノウハウの蓄積、社員の教育などの観点から社内の人間でまずは適任者を探していくことが多いのではないでしょうか。しかし、社内に適任メンバーがいなかったり、いても忙しく工数が取れない場合は、社外にいる外部パートナーをプロジェクトメンバーとして活用することを検討する必要がでてきます。
外部のパートナーを活用するメリットとしては、社内のメンバーだと出てくる「忙しくてできませんでした」というような、工数や時間的な言い訳や甘えが許されない状況でプロジェクトが進むということが挙げられます。
逆にデメリットとしては、コストがかかるということや、社内の人間ほど密にコミュニケーションが取れないことがある(NDAの問題やビジネス的な距離感なども含めて)や、社内独自のルールのキャッチアップだけで工数をとってしまうなど細かいこともでてくるため慎重に検討することが求められます。
しかし、社内に適任者がいなく、コスト的に問題がなければ、外部リソースの活用も視野に入れてプロジェクトを進めていくべきなので、そのコツを考えていきたいと思います。
1、十分な実績があるかどうかを事前に確かめる
社内で教育的な観点も含めてチーム編成をする場合は、ポテンシャル採用の意味合いも含めてチーム編成が可能ですが、外部のパートナーには、プロジェクト進行にあたり十分な実績があることが必要になってきます。事前のコンペや面接では必ず過去の実績や、今回のプロジェクトを進めるにあたって必要なスキルセットがあるかどうか確認しましょう。
2、柔軟性やサポート体制を確かめる
十分な実績が確認出来たら、次に、柔軟性があるかどうかの確認は必須です。現代社会でいうアジャイル型プロジェクトは、未知への課題が噴出するものです。計画通りにタスクをしっかりこなすだけではなく、未知なる課題が出てきたときに、柔軟に対応してくれるか、一緒に解決策を考えてくれるか、を確認しましょう。外部パートナーに未知なる課題を押しつけ、計画通りに進めさせるようなプロジェクトはむろん成功しません。そういった無理強いをさせるということではなく、一緒に考え進められる柔軟性があるか。
PM(プロジェクトマネージャー)として、未知なる課題への対応姿勢をきちんと言語化して外部パートナーに伝え、同意を得られるか確認しましょう。
3、外部のパートナーにとってもメリットがあるか確認する
プロジェクトに参画し、仕事を進めるということは、それぞれのプロジェクトメンバーにとって、経験値が上がる、スキルアップする、モチベーションが上がるなどのメリットがある状態が理想的です。そのようなマインドセットができているプロジェクトチームは成功に近づくでしょう。
そして、それは社内のメンバーだけに留まらず、社外のパートナーであってもマインドセットとして重要です。お金を出すんだからモチベーションや経験アップなど関係ないという態度ではなく、外部のパートナーにとっても実りがありそうか?という観点も必ず事前にディスカッションしておきましょう。
コツ4:プロジェクトチームに「新人」も入れる
プロジェクト進行において、各フェーズで、それぞれのタスクを完了させることが可能なスキルを持ったメンバーを、適材適所に配置することができれば、プロジェクトは安定的に稼働していきます。
しかし、各フェーズにおいて、タスクを完了するスキルセットや能力があるメンバーしかプロジェクトに参画できないとなると、所謂新人と呼ばれる人がプロジェクトに参画することは永遠にできなくなってしまいます。
もちろん、プロジェクトではなく所謂ルーティンワークで力を付けた後、はじめてプロジェクトに参加するということでもいいのですが、プロジェクトのコストに余裕がある場合は、
- いろんなタスクを助っとしてくれる人
- プロジェクト終了後保守フェーズを担ってくれる人
- 未知の課題が出たときに調査をしてくれる人
- 未知の課題に新たな視点や、ユーザー目線からフラットな意見をくれる人
- ベテランメンバーへの刺激
などの意味あいで新人さんが入ってくれると、チームとして良い影響があります。
ベテランしか入れないプロジェクトを進行し続けている会社の将来は「人材不足」となることでしょう。
まとめ
プロジェクトチームを作るコツと題して、前編・後編の2回にわたり、ポイントを書いてきました。是非、プロジェクトメンバーを集める際の参考にしてみてください!